ダムのある川シリーズ

見市川

見市川砂防ダム上流:川は右から左に流れており見市川砂防ダムは左にある

 

見市川砂防ダム満砂:見市川砂防ダムでは1980年代は深い湖だったが、流れ込んだ土砂ですでに満杯になっている。深い湖だったころから微細粒径の砂や泥、動植物の残骸・腐葉が沈殿しており、この堆積した砂利の底でヘドロ化しているとみられる。見市川砂防ダムの下部の排出穴から大量の「赤いヘドロ」が吹き出し、河口までの全域を真っ赤に染めた。今年も吹き出した痕跡がみられる。

 

1980年代に撮影した見市川砂防ダム。水はダムの穴から出ている。

 

2007年に撮影した同じ見市川砂防ダム。ダムは土砂で埋まり、水はオーバーフローしている。ダムに溜まった土砂の中では、有機物がヘドロ化し、その成分がどっと噴き出したり、水に溶け出して、川底を赤く染めている。川底の赤い色がダムは水質を悪くすることを目に見える形で教えてくれている。

 

2007年2月に撮影した同じ見市川砂防ダムの下流。ダムに溜まった土砂の中で、有機物がヘドロ化してその成分が流れ出して川底を赤く染めている。川の上流にダムを造ると上流から下流まで水質が悪くなる事を証明している。

 

ダムは、もともと川を上流から下流に流れていた砂利の量と砂利の質(砂利の大きさ)を変えてしまう問題を引き起こします。

ダムの下流では川底の砂利が流されたら、それを補うだけの量の砂利が上流から流れて来なくなるので、川底の低下が進行します。ダムが満杯になれば砂利が流れるから川底低下は起こらないと説明されますが、ダムを乗り越えてきた砂利の大きさは、もともと流れていた砂利の大きさに比べて小さな粒径のものとなり、結局は川底に止まることが出来ずに、どんどん流されてしまい、川底が低下してしまうのです。見市川砂防ダム直下ではこぶし大の石が激減しており、砂が目立ちます。つまり、満杯になった見市川砂防ダムから流れおちる砂利は「砂」であることを示しています。

 

見市川の河川崩壊:川底が低下すると川岸の草木の根元の石が抜かれて、草は垂れ下がり、木は倒れこむ。増水時には一気に河川が崩壊し、土砂が流れ出し、倒れ込んだ木は流木となり、災害を引き起こす原因となる。

 

見市川支流の冷水川の河川崩壊:本流の川底が低下すると、そこに注ぐ支流も川底の石が吸い出されて、川底が下がり、川岸が崩壊し、土砂と流木を生み出す。本流の川底の低下の影響は支流へも及ぶ。

 

見市川の川底に敷き詰めたブロックが水面の上に出た:見市川は川底の低下が急速に進行しているため、川底を守るために川底に敷き詰めたコンクリートブロックが水面上に出てしまった。上流のダムが砂利を止めて、下流で砂利不足になるとこのように川底が低下して、次々に災害を誘引することになる。

 

見市川の川口近くの右岸が崩れ、流れが右に寄ってきた:ダムから川口までのすべての区間で川底の低下とそれにともなう川岸の崩壊が見られるようになる。右岸はたくさんのサケが産卵する場所である。つまり、わき水があり、崩壊した右岸には地下水脈がつながっており、砂利が抜かれやすくなっているからと見られる。砂防の専門家は川底のこの仕組みには気がついていない。サケの産卵する場所ほど川底の低下が進行し、川底の崩壊につながっている。

 

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