リビュー

「川底の石のひみつ」を読んで

アメリカ西海岸に住む一児の母です。アメリカ生活はもう10年になります。車社会の排気ガスに包まれたロサンゼルスに住んでいると生まれ育った日本の田舎高知県が懐かしく思います。

四万十川で鮎を手づかみして採った思い出、桂浜で素もぐりした思い出はヨーロッパ人の主人によく話をします。

何かと「ハイテクジャパン」とのイメージが外国人には植え付けられているらしく、ハイテクと程遠い私の知る「日本の田舎」の話をすると主人は「日本は経済先進国で、かつ美しい自然を守るすばらしい国だ。」といいました。でも事実はそうではないのです。

アトピー性皮膚炎が私たちの子供に出たときに色々と勉強をしました。わかってきた事は、やはり私の国日本が自然を守っていなかったことでその副作用となって今子供たちに出てきているのです。振りまかれた食品添加物、安い素材で家や家具を作るための植林。水害防止といわれるダム建設。これらはすべて企業政治家にとってはお金になる話であるのでしょう、でも私たちにはどうでしょうか?

主人や主人の家族の方は日本へ行くのを楽しみにしています。でも、最後に見た京都の汚い街並み、コンクリートで固められてしまった田舎の川岸、その土手の向こうにはラブホテルがネオンを放っています。それでも、日本を宣伝する際には美しい緑と自然の載った写真を見せつけてイメージを作っているのです。

実際に日本へ旅行をして「思ったのと全然違った。日本は建築物が見苦しい。」「自然は田舎では見れるけど、川岸に野鳥を見なかった。」など素直な意見も外国人の方から聞くことがあります。

谷川の大きな石をひっくり返してはその下にいた沢蟹や昆虫を見つけて楽しんだ30年前の日本にどこでもドアがあれば主人と息子を連れて行きたいです。それが無理でも息子には自然の大切さを経験のある私が責任を持って教えていきたいと思います。その際にこの「川底の石のひみつ」は楽しい教科書となることでしょう。

(アメリカ ロサンゼルス メンドラ家より)

 

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